朝ドラ「エール」スピンオフ週である第12週の56話のネタバレを紹介していきたいと思います!
第11週の55話では、三郎(唐沢寿明)は吐血し、倒れてしまった。
浩二が肩をつかんで叫んでも、三郎は目を覚まさなかった。
裕一たちはその後、家族で交代しながら三郎に付き添い続けた。
三日目、裕一は眠り続ける三郎に自然と語りかけていた。
「父親になってやっとわがったよ・・・父さんに、どんだげ心配かげできたが。まだ全然恩返しでぎでないんだ。だから・・・」
あふれそうになる涙を拭っていると、唐突に三郎が返事をした。
「だがら、何だ?」
「うわぁっ・・・。おおい!父さんが目ぇ覚ました!」
すぐに家族が集まってきた。
だが三郎が、浩二と二人にしてほしいと言いだしたため、裕一は、まさと音(二階堂ふみ)を促して寝室を出た。
「浩二・・・お前にはさんざん迷惑かげで、悪がったな。俺ど母さんが、でがい面して表歩げんのは、お前が働いでくれでっからだ。」
「店継いでくれだどぎは、腹の底がらうれしがった・・・」
「ほんとは、兄さんのほうがよがっただろ。俺・・・二人が音楽の話すんの、ずっと嫌だった。全然話題に入れねぇしさ」
「音楽があったがら、あいづど話がでぎだんだ。浩二どは何がなくても、言いでえごど言い合ってきたべ」
三郎は、強いまなざしを浩二に向けた。
「いいが、浩二。俺が死んだら・・・喪主はお前だ。喜多一を継いだやづが、この家のあるじだ。家長だ。家も土地も、全部お前が引き継げ!」
「裕一も、喜んでお前に譲るってよ。ちゃんと承諾取ったがら」
三郎は、裕一と神社で話したときにその約束を取り付けていた。
「母さんのごど、頼んだぞ。聞いでんのが」
「・・・聞いでるよ。何だよ・・・そんな口約束ばっかし。だがらいっつもだまされんだよ」
「お前はだまされねぇ」
「ふん。さっさどこの家売っちまあがもしれねえし。もっと長生きしねぇど、何すっかわがんねぇぞ。」
「俺のごど見張ってろよ。もっともっと、生ぎでくれよ!」
口では強がりを言いながら、浩二はうなだれていた。
そんな浩二の頭を、三郎はそっとなでた。
「お前、いいやづだな」
顔を上げないまま、浩二は泣き続けた。
その晩、裕一は、縁側でハーモニカを吹き続けた。
寝室で眠る三郎のためだ。
神社で二人きりで話したとき、三郎はしみじみと言っていた。
「お前らのおがげで・・・いい人生だった。・・・ありがどな」
そうして三郎は、家族に看取られ静かに息を引き取り、葬儀のあと裕一たちは福島を後にした。
それでは56話について紹介していきたいと思います!
もくじ
朝ドラ「エール」のネタバレ
ここから、記事を全て読んでいただくのも嬉しい限りですが、記事が何分長いので、気になるところにジャンプ出来るように、それぞれのネタバレを項目ごとに用意しました!
気になる箇所へ飛んでみてくださいませ!
朝ドラ「エール」56話のネタバレ
ある日のこと、音(二階堂ふみ)は華を昼寝させようと、寝室で子守唄を歌っていた。
「ねんねんころりよ おころりよ~ 坊やはよい子だ~ ねんねしな~」
裕一(窪田正孝)は出かけており、家の中には音と華の二人きり・・・のはずが、背後から声がした。
「女の子かあ、かわいいな~」
振り返った音は仰天した。
亡き父・安隆(光石研)が寝室をのぞいているのだ。
白装束姿で、額には三角の布。
絵に描いたような“幽霊”といういでたちだ。
錯覚に違いないと思い、呼吸を整えてもう一度見直していたが、間違いなく安隆がおり、こちらに向かって手を振っている。
「きゃああああああああああああ」
ようやく恐怖を覚えて悲鳴を上げると、華が泣きだした。
慌ててあやしているうちに、安隆は部屋に入ってきて、音のそばに座った。
「久しぶり。おめでとう」
「は?」
「ん?だから、子ども、俺にとっちゃあ初孫だのん」
「えっと、あの、とりあえず居間に行っとって、寝かしつけるから」
音に言われるまま、安隆は寝室から出ていった。
華を寝かせてから音が居間をのぞくと、安隆が座っていた。
頬をつねってみると痛い。
どうやら夢ではなさそうだ。
試しに手を振ると、安隆が振り返してきた。
「現実だわ・・・」
そう考えるしかなく、音は安隆のそばに座った。
「驚いたらあ?俺の姿、親族にしか見えとらんだわ。一泊二日、この世に戻れることになったで、会いに来た。迷惑だったか?」
安隆は、音の反応に納得がいかないようだ。
「もっと感動的な再開っちゅうか、なんか、おとーさーんみたいなの期待もあったから」
「無理だよ。急にそんな恰好で現れても」
「立派な家だのん。家賃、結構するだろう?」
「思い切って買ったの」
「ええ!旦那さん、甲斐性あるな」
感心する安隆を、音は裕一の書斎に案内した。
卓上ピアノや蓄音機の並ぶ室内を見せ、裕一は作曲家なのだと話していると、安隆は、好物だった団子を買ってきてほしいと言いだした。
安隆には、おやつ代の二十銭も与えられていた。
金を受け取ろうと音は手を伸ばし、安隆の手に触れた。
その瞬間、幼い日の父との思い出が脳裏を駆け巡った。
「お父さん!」
懐かしさと、父を失った悲しみとが一気にこみ上げてきて、音は安隆に抱き着いた。
泣きじゃくる音を、安隆は優しく抱き締めた。
音は団子を買って帰ると、安隆が昔よくやっていたように、あんことみたらしを一本の串に交互に刺しなおして出した。
「うお、これこれ。この世の食い物はうまいなぁ」
「あっちでは何食べとるの?」
「あの世のことは、閻魔様に言っちゃいかんって言われとるんだわ」
「あの世って怖いの?閻魔様って怖いの?」
「怖くないよ。閻魔様って言ったって、ただのじじいだし」
「アハ、そうなんだ・・・よかった。釜ゆで地獄~とか舌抜き取られる~とか心配したの」
「俺、そんな悪いことしとらんよ」
「お父さん、優しかったもんね、でも、その優しさで・・・」
線路に落ちた子供を助けて、安隆は電車にひかれ亡くなった。
「・・・実は・・・助けた子を見てきた。駅員さんになっとった」
「そっか・・・よかったね」
「・・・すまん。体が勝手に動いた」
「あんときは恨みもしたけど、今は誇らしいよ」
そんな話をしているところに、裕一が帰ってきた。
音は慌てるが、安隆は、裕一には自分が見えないからと平然としている。
確かに裕一には、安隆が見えていなかった。
「お、お団子、珍しい~。誰か来てだの?」
団子が二皿あるのを見て、裕一は尋ねた。
「お団子買ってきたら、お父さん思い出しちゃって。命日も近いし、なんかお父さんにもって」
「あ~だから、これが。食べていい?」
音は目くばせで安隆に確認を取ってから、裕一に向かってうなずいた。
「うまい!豊橋って、どっちの方向だっけ?」
「あっちかな」
音が指した方向には、ちょうど安隆が座っており、裕一は、そちらに向かって手を合わせた。
「お義父さん、いっつも見守ってくれでありがとうございます。おかげさまで子宝に恵まれ、音さんと幸せな日々を暮らしております。お義父さん、音さんを産んでくれでありがとうございます」
目の前に相手がいるとも知らない裕一の姿を見て、音は思わず笑いだした。
「アハハハ、アハハハハ」
安隆も笑いをこらえており、裕一だけが訳が分からずきょとんとしていた。
夜、裕一と華が寝室で眠ると、音と安隆は居間で二人きりになった。
「俺、そろそろ行くわ。光子や梅にも会いたいしな」
「お姉ちゃんは?」
安隆によると、古山家に来る前に吟のところにも行ったのだが、吟は白装束姿の父を怖がって逃げ回り、受け入れてくれなかったのだという。
「少し旦那さんに合わせて無理しとるように感じた。お前も子育てで大変だろうが、気にかけてやってくれ」
玄関まで音が見送りに出ると、安隆は音を抱き寄せた。
「俺、音の歌が大好きだ。また絶対歌いんよ。約束だ」
音と安隆は指切りをした。
二人の手が離れると、安隆の姿がさっと消えた。
「また、くじが当たりますように・・・」
音は手を合わせてそう願った。
※続きの57話のネタバレはこちらから
朝ドラ「エール」57話ネタバレ!スピンオフ週!安隆と岩城と光子
朝ドラ「エール」今回の主な登場人物
"あの世"の宝くじが当たり、地上に帰る権利を与えられた安隆…!
1泊2日で戻ることが閻魔(えんま)様との約束です☝今週はいつもと違った、ちょっと特別な「エール」をお楽しみください😇#朝ドラエール#光石研#橋本じゅん#3月上旬に撮影 pic.twitter.com/9JXpQsWPdT
— 連続テレビ小説「エール」 (@asadora_nhk) June 15, 2020
窪田正孝 役:古山裕一(こやま ゆういち)
※子ども時代:石田星空
モデル:古関裕而(こせき・ゆうじ)
福島で代々続く老舗呉服屋の長男。
気弱でいじめられがちな少年だったが、音楽に出会うとその秘めた才能を発揮し、独学で作曲を始める。
跡取り息子として周囲の期待から商業を学び、伯父が経営する銀行に勤めるが、音楽への思いを断ち切れないでいた。
そんな中、歌手を目指しているという女学生・関内 音とひょんなことから知り合い、文通を始める。
恋に落ちた裕一はついには、彼女とともに音楽の道を歩むことを決める。
二階堂ふみ 役:関内 音(せきうち おと)
※子ども時代:清水香帆
モデル:古関金子(こせき・きんこ)
豊橋市内で馬具の製造販売を行う関内家の三姉妹、次女の音は、将来はプロの歌手として舞台に立つことを夢見ていた。
ある日、福島に住む青年の古山裕一が英国の作曲コンクールに入賞したことを新聞で知り、手紙を送り文通を始める。
二人は結婚し、音は本格的に歌を学ぶために音楽大学に入学。
夫の才能を誰よりも信じて叱咤(しった)激励し、時代の流れのなかでさまざまな困難に遭遇しながら、自らも歌手になる夢を追い続ける。
光石研 役:関内安隆(せきうち やすたか)
音の父。
軍に納品する馬具の製造販売を行う会社を経営。
自身も音楽好きで、娘たちには楽器を色々と弾かせていた。
朝ドラ「エール」57話のネタバレ
一泊二日で地上に帰る権利がもらえるあの世の宝くじに当たって、10年ぶりにこの世に戻ってきた音の父・安隆(光石研)。
東京の音の家の訪問に続いて、地上で過ごす二日目は豊橋の関内家にやってくる。
馬具職人の岩城(吉原光夫)の仕事ぶりを見て、あらためて感心する安隆。
久々に再会した光子(薬師丸ひろ子)から、小説家を目指す壁にぶちあたっている梅(森七菜)の話を聞いた安隆は、梅の前にも現れる。
※続きの57話のネタバレはこちらから
朝ドラ「エール」57話ネタバレ!スピンオフ週!安隆と岩城と光子
朝ドラ「エール」の動画配信は?
朝ドラ「エール」の動画配信や、見逃し配信はNHKオンデマンドでされます。
民放ですと、TVerなんですけど、NHKはNHKオンデマンドでされます。
しかし、NHKオンデマンドでは、見逃し配信を観るのも月額制となり、サービス精神はないです。
有料登録が原則なようなので、ご覧になりたい場合は、有料登録が必須です。
しかも、見逃し配信の見放題パックで月額料金を払っても、特選ライブラリーの番組は観れません。
しかし、この朝ドラだけは、極々一部だけNHKオンデマンドでも無料登録で無料で見る事ができます!
本当に一部だけなので、どうしても朝ドラを無料で見たい場合は、NHKオンデマンドでは不可能です!
また、NHKオンデマンドで配信されているドラマはU-NEXTでも観れるので、正直U-NEXTの方が断然オススメです!
U-NEXTも月額制ではありますが、見放題なので安心して観れます♪
それでは、朝ドラ「エール」の放送を楽しみにしましょう!
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